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阿膠
(あきょう)
枸杞子
(くこし)
牛旁子
(ごぼうし)
紫根
(しこん)
生姜
(しょうきょう)


あ行
阿膠
(あきょう)
阿膠(あきょう) 神農本草経の上品に収載される
[起源]ウマ科のロバ及びラバ、その他ウシなどの皮膚を水で煮た「にかわ」を正品とする。玉阿膠は膠の小片を熱を加えて膨したもの。また、局方ゼラチンを代用としてしばしば用いる。
[薬理作用]阿膠を実験的に貧血を起させたイヌに投与すると、赤血球、ヘモグロビンの増加作用が認められる。内部出血の血液凝固を促進するためにゼラチンの静注が有効であると報告される。
[用途]止血薬として、血管壁弛緩と血液凝固減退の為に起る血液の浸透性亢進による出血に応用する。また、包摂薬として化膿、疼痛、利尿減少または頻数にも用いる。
阿仙薬
(あせんやく)
阿仙薬(あせんやく) 阿仙薬[あせんやく]
[起源]アカネ科のUncaria gambir ROXB。の葉および若枝から得た乾燥水製エキス
[薬理作用]止瀉作用
[用途]収斂性止瀉薬として用いるが、漢方では現在ほとんど用いない。日本で大量に用いられるのは口腔清涼剤(仁丹など)の原料としてである。
威霊仙
(いれいせん)
威霊仙(いれいせん) 開宝本草に初めて収載された薬物
[起源]キンポウゲ科のCiematis chinensis OSBECK、またはその他近縁植物の根および根茎
[薬理作用]未詳
[用途]鎮痛薬として、神経痛、リウマチ、痛風、筋肉痛、腰痛などに応用し、また言語障害、手足の痳痺、まぶたの引きつれなど各種器官の痳痺による疾患、盗汗、黄疸、浮腫などに応用する。
◆関連処方;疎経活血湯、二朮湯
茵ちん蒿
(いんちんこう)
茵ちん蒿(いんちんこう) 神農本草経の上品に収載される。
[起源]中国産;キク科カワラヨモギの幼苗を乾燥させたものを正品とする=綿茵ちん
日本産;キク科カワラヨモギの花穂または帯花枝葉を乾燥したもの
韓国産;キク科イワヨモギの茎葉を乾燥したもの
[薬理作用]臨床面では茵ちん蒿及び主剤にした茵ちん蒿湯は伝染性肝炎及び黄疸の治療に対して極めて有効であるとの報告が多数ある。また茵ちん蒿湯は胆汁分泌が正常でない患者に対して、 bilirubin量の分泌を増大し胆汁分泌を正常にする作用がある。この利胆作用は構成生薬である茵ちん蒿湯では僅に認められるが、大黄に僅少、山梔子にはなくこれらの生薬を配合することで初めて顕著な利胆作用を発現する。
[用途]消炎利尿剤、利胆薬として黄疸、伝染性肝炎に用いられる。
茴香
(ういきょう)
(小茴香)
茴香(ういきょう)(小茴香) 新修本草に初めて収載された。
他に「大茴香」があるが、これは「八角茴香」でモクレン科の成熟果皮である。
[起源]セリ科のウイキョウの果実
[薬理作用]消化機能亢進作用
[用途]一般に日本では芳香性健胃、駆風、去痰薬として過程薬等に配合されるが、漢方ではむしろ鎮痛薬として陰寒の小腸疼痛、疝痛に応用する。
◆関連処方;安中散
延胡索
(えんごさく)
延胡索(えんごさく) 開宝本草に初めて正式に収載
[起源]ケシ科Corydalis turtschaninouii Bess。f。yanhusuo Y。H。shan et C。C。Hsu。またはその他同族植物の塊茎
[薬理作用]鎮静・鎮痛作用、鎮痙作用、抗消化性潰瘍作用
[用途]浄血、鎮痛、鎮痙薬として頭痛、胸焼、胃痛、腹痛、月経痛に用いる。特に婦人の月経不通による下腹部の痛みに良い。
◆関連処方;安中散
黄耆
(おうぎ)
黄耆(おうぎ)

神農本草経の上品に収載
[起源]マメ科キバナオウギ、ナイモウオウギの根を乾燥したもの。その他、Hedysarum polybotrys H。-M。の根で「晋耆」と称す種類もある。日本では局方品から除外されるが中国では重用する。高価である。
[薬理作用]水浸液、70%エタノールエキス、エタノールエキスを実験動物に静脈投与すると血圧降下作用が認められた。また、煎液を皮下投与すると利尿作用が認められた。
[用途]止汗、利尿、強壮薬。肌表の水毒を去る効があるとして、自汗、盗汗、体腫、痳痺、疼痛、小便不利などに応用する。

黄苓
(おうごん)
黄苓(おうごん) 神農本草経の中品に収載
[起源]シソ科のコガネバナの根を乾燥したもの
[薬理作用]胆汁分泌促進作用、利尿作用また解毒作用がある。
[用途]消炎、解熱薬として、炎症、充血、発熱を伴う疾病で、心下部の痞え、胸脇苦満、煩熱、下痢などを目標に応用しする。
黄柏
(おうばく)
黄柏(おうばく) 神農本草経の中品に収載
[起源]日本産;ミカン科キハダ及びその変種のコルク層を除いた樹皮を乾燥したもの
中国産;
[薬理作用]黄色ブドウ球菌の増殖阻止作用、胆汁分泌促進作用、弱い利尿作用、他
[用途]苦味健胃薬および整腸薬、消炎性収斂剤として、胃腸炎、腹痛、黄疸、下痢などの症状に用い、また、打撲にも外用する。
黄連
(おうれん)
黄連(おうれん) 神農本草経の上品に収載
[起源]日本産;キンポウゲ科のオウレンの髭根を除いた根茎を乾燥したもの
[薬理作用]黄連の50%エタノールエキスは、グラム陽性菌−陰性菌のある種のものに対して低濃度で制菌作用がある。また黄色ブドウ球菌増殖阻止作用があるが、大腸菌に対しては無効 である。一方含有成分の berberineの抗菌作用は腸内細菌群に対しサルファ剤とを同程度の増殖阻止作用が認められた。また、黄連エキス及びberberine は、摘出小腸に対し鎮攣作用、摘出腸管・子宮に対し緊張作用、胆汁及び膵液分泌促進作用、動脈硬化に対する予防効果、抗炎症作用などが認められている。
[用途]消炎苦味健胃鎮静薬として、充血または炎症があって、心中煩し、悸し、精神不安、心下部の痞え、吐下、腹痛、出血などの症状をあらわすものに応用する。
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か行
何首烏
(かしゅう)
何首烏(かしゅう) 開宝本草に収載(宋)
[起源]タデ科のツルドクダミの塊根
[薬理作用]抗高脂血症、肝障害抑制作用
[用途]強壮、強精、補血、瀉下薬として精血の不足、腰膝の疼痛、遺精、帯下、白髪などに応用する。
◆関連処方;当帰飲子
滑石
(かっせき)
滑石(かっせき) 神農本草経の上品に収載
[起源]硬滑石=天然含水ケイ酸Mg
軟滑石=大部分が含水ケイ酸Alからなる1種の粘度鉱物
[薬利作用]硬滑石には吸着及び収斂作用があり、腸管を保護し止瀉作用がある。また、その粉末は傷口を保護し、分泌物を吸収、かさぶた形成促進作用がある。
[用途]消炎、利尿、止瀉薬として、利尿減少、口渇に応用する。膀胱、尿道、腸管の炎症をおこした粘膜面を緩和包摂させるのである。また、切傷などに外用する。
乾姜
(かんきょう)
  [起源]ショウガ科ショウガの根茎を湯通しした後、コルク層を取去り煮沸して乾燥
[薬理作用]中枢抑制作用、鎮咳作用、解熱作用、鎮吐作用、鎮痛作用、唾液分泌促進作用、抗痙攣作用、抗消化性潰瘍作用、鎮咳作用、腸管内輸送促進作用、抗炎症作用、プロスタグランジン生合成阻害作用、強心作用
※蒸乾した日本でいう「乾姜」は腹冷痛、腰痛、瀉下などに用いる。
「生姜」は乾姜より健胃、鎮嘔の効が大きいとされる。
甘草
(かんぞう)
甘草(かんぞう)

甘草;『神農本草経』の上品に収載
[起源] マメ科のウラルカンゾウ(東北甘草)およびナンキンカンゾウ(西北甘草)の根及びストロンを乾燥したもの。
[産地]
東北甘草;中国(東北諸省、河北、山西、内蒙古)
西北甘草;中国(甘粛、新彊省)
新彊甘草;中国(新彊省)
[薬理作用]glycyrrhizinの分解産物は生体の肝臓で有害産物と結合して解毒する。又gly-cyrrhizinは抗アレルギー作用があり皮膚科領域で応用されている。近年甘草エキス、gl-ycyrrhizin及びおその分解物には抗炎症作用、副腎皮質ホルモン様作用の有ることが明らかにされた。又glycyrrhizinの誘導体には抗潰瘍作用が見いだされた。甘草の鎮痙作用はそのフラボノイド成分にある。その他甘草エキスには鎮咳作用、免疫抑制作用等も報告される。
[薬効]緩和、緩解、鎮咳、鎮痛、去痰薬として筋肉の急激な緊張による疼痛等の急迫症状を緩解。胃痙攣、胃痛、咽喉痛、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、等にも対応する。また、グリチルリチンの製造原料として需要が多く、菓子類や醤油の矯味原料ともされる。

桔梗
(ききょう)
桔梗(ききょう) 桔梗;神農本草経の下品に収載
[起源]キキョウ科のキキョウの根を水洗し細根を去って、そのままあるいはコルク層を除去(皮去り桔梗=さらし桔梗)して乾燥したもの
[産地]中国、韓国、北朝鮮、日本 ;北海道、長野、長野、富山等の各県
[薬利作用]
桔梗の浸剤を犬に与えると器官の分泌を促進する。またその浸剤は確な去痰作用がある。桔梗サポニンの毒性は経口服用時極めて弱い。粗には中枢抑制作用があり、鎮静、鎮痛、解熱作用、が主である。また抗炎症作用もある。さらに鎮咳、去痰作用があり、血管に対してこれを拡張する作用があり、血圧を降下させ、抗コリン作用が証明されている。
[薬効]去淡、鎮咳薬として咳そう、気管支炎等に用い、また排膿薬として化膿性疾患、扁桃咽え、咽喉炎等に応用する
枸杞子
(くこし)
神農本草経の上品に収載
[起源]ナス科のクコの果実
[薬理作用]コレステロール低下作用
[用途]強壮薬として肝腎を補い、虚労、腰膝の疼痛、無力感、めまい、頭痛、消渇などの症に応用する。
荊芥
(けいがい)
荊芥(けいがい) [起源]シソ科のケイガイの花穂
[薬理作用]鎮痛作用、抗炎症作用
◆関連処方;荊芥連翹湯、十味敗毒湯、消風散、清上防風湯、当帰飲子、等
桂皮
(けいひ)
桂皮 (けいひ) 桂皮;神農本草経の上品に収載
[起源]クスノキ科のケイおよびその他同属植物の樹皮を乾燥したもの。現在日本市場品は広南桂皮、東興桂皮、ベトナム
などが主である。
[産地]東興桂皮、甲南桂皮は中国南部、特に広東、広西省に産する。ベトナム桂皮はベトナムに産する。
[薬理作用]製油には腸蠕動運動亢進作用があり、駆風の効がある。桂皮油の主成分で、動物実験を行うと、睡眠延長作用、体温効果作用、解熱作用、鎮静作用の緩和な中枢抑制作用が認められた。
[薬効]健胃、駆風、矯味、発汗、解熱、鎮痛薬として、中枢神経系の興奮を鎮静し、水分代謝を調節し、体表の毒を去り、これを和解する作用があるから、頭痛、発熱、のぼせ、感冒、身体疼痛などに応用する。
香附子
(こうぶし)
香附子(こうぶし) 「名医別録」の中品に収載
[起源]カヤツリグサ科のハマスゲの細根などを除いた根茎
[薬理作用]プロスタグランジン生合成阻害作用
[用途]通経、浄血、鎮痛薬として月経不順、月経痛、神経痛、諸種の腹痛などに応用する。
◆関連処方;香蘇散、五積散、慈陰至宝湯、竹茹温胆湯、二朮湯、等
厚朴
(こうぼく)
厚朴(こうぼく) 厚朴;『神農本草経』の中品に収載
[基源]日本産はモクレン科のホオノキの幹及び樹皮を乾燥したもの----「和厚朴」と称す
中国産はモクレン科のカラホオの樹皮を乾燥したもの----湖北厚朴及びその他----温州厚朴
※中国産は生薬切断面に結晶を析出するが和厚朴は析出しない。日本市場では中国産を「唐厚朴」を称す
[薬理作用]
牛膝
(ごしつ)
牛膝(ごしつ) 神農本草経の上品に収載
[起源]ヒユ科のヒナタイノコズチの根
[薬理作用]抗アレルギー作用
[用途]漢方で婦人の月経不調、「お血」を治す要薬とされており、また利尿作用があり、腰脚、関節の疼痛、痳痺、排尿不利に応用される。
◆関連処方;牛車腎気丸、疎経活血湯
牛旁子
(ごぼうし)
牛旁子(ごぼうし) 「名医別録」の中品に収載
[起源]キク科のゴボウの果実
[薬理作用]子宮筋収縮作用
[用途]解熱、解毒、去痰薬として感冒、咳、咽喉腫痛、麻疹、風疹、などの症に応用する。
◆関連処方;柴胡清肝湯、消風散
胡麻
(ごま)
胡麻(ごま) 神農本草経の上品に収載
[起源]ゴマ科のゴマの種子
[薬理作用]未詳
[用途]滋養強壮、解毒薬として、虚弱体質、病後、便秘などに用いる。また、炎症に外用する。その他食用に多量に用いられ、胡麻油は食用、軟膏基材として応用範囲が広い。
◆関連処方;消風散、紫雲膏(ごま油を用いる)
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さ行
柴胡
(さいこ)
柴胡(さいこ) 柴胡;神農本草経の上品に収載
[起源]セリ科のミシマサイコの根を乾燥したもの
中国産はマンシュウミシマサイコ及びホソバミシマサイコ
[産地]
日本産;野生品は主として九州。栽培品は四国、兵庫県等
中国産;河北、河南、リョウネイ省等韓国。
[薬理作用]柴胡の煎液を温刺家兎に経口投与すると顕著に体温降下が見られた。又菌体による発熱家兎に対しても有る程度の体温降下作用を有す。しかしマラリアに対しては否定的な報 告がある。柴胡の煎液を薬物肝障害家兎に経口投与する。薬品の種類によっては著効もしくはやや有効である。
[薬効]解熱、解毒、鎮痛、消炎薬として胸脇苦満(胸脇部の圧痛)があり、寒熱往来、黄疸、胸腹部もしくは脇下部(月経痛等)の痛みに応用する。
山梔子
(さんしし)
山梔子(さんしし) 山梔子;神農本草経の中品に収載
[起源]アカネ科のコリンクチナシ、その他クチナシ、コクチナシ等の果実を乾燥したもの多くの品変種があり果実の色や形で山梔子、紅梔子、黄梔子、水梔子等と称される。山梔子は一般に丸手のもの、水梔子は長手のものである。
[産地]中国(湖南、江西、セッコウ、福建、台湾省等に主産)日本(香川、鹿児島県等、産量は少ない)
[薬利作用]山梔子の水製又はエタノールエキスは総胆管結きゅう家兎の血中及び末梢リンパ中のビリルビン上昇を抑制する。又煎液あるいはエタノールエキスは猫、家兎、ラットに対し 血圧降下作用を示す。マウスに山梔子の煎液経口投与すると緩和な瀉下作用が認められ、その主体はgeniposideである。
[薬効]消炎、止血、利胆、解熱、鎮静薬として、充血又は炎症による心煩を主治し、吐血、血尿、充血、黄疸等に応用する。また、粉末を黄柏末等と混和して酢でねり打撲傷に貼付外用する。
酸棗仁
(さんそうにん)
酸棗仁(さんそうにん) 神農本草経の上品
[起源]クロウメモドキ科のサネブトナツメの種子を乾燥したもの
[薬理作用]酸棗仁の水溶成分をラットに与えると中枢神経抑制口渇かがみられ、鎮静、催眠現象を呈する。このものは動物試験に於て毒性はない。陳久品を炒ったものでは鎮静効果を示 さない。また、生の酸棗仁は逆に興奮作用を呈する。
[用途]神経強壮、鎮静、催眠薬として、心因性神経性の不眠症、健忘症、口渇、虚弱体質者の多汗症などに応用する。
山薬
(さんやく)
山薬(さんやく) 神農本草経の上品に収載
[起源]
中国産;ヤマノイモ科ナガイモの根茎の外皮を除去して乾燥したもの
日本酸;ヤマノイモの根茎の外皮を除去して乾燥したもの
[薬理作用]未詳
[用途]滋養、強壮、止瀉薬として応用する。また、民間では夜尿、遺精、盗汗などに用いる。
地黄
(じおう)
地黄(じおう) 地黄;神農本草経の上品に収載
[起源]
中国産;ゴマノハグサ科のジオウの肥大根をそのまま(乾地黄)あるいは蒸して (熟地黄)乾燥したもの
北朝鮮、韓国、日本産;ゴマノハグサ科のアカヤジオウの根
[産地]中国;河南、セッコウ省で栽培、その他、河北、甘粛、湖南省等に産する朝鮮半島など。
[薬利作用]地黄の水製エキス及びエタノールエキスを家兎に経口投与すると糖降下作用がみられる。さらにメタノールエキスの一分画にアロキサン糖尿マウスに対する血糖降下作用も認 められている。また配糖体成分はマウスに対し、遅効的性の緩和な瀉下作用及び利尿作用がある。
[薬効]補血、強壮、解熱薬として、貧血、吐血、及び虚弱症等に応用する。
地骨皮
(じこっぴ)
地骨皮(じこっぴ) 神農本草経の上品に「くこ」の名で収載
[起源]ナス科のクコの根皮
[薬理作用]未詳
[用途]解熱、強壮薬として虚証の潮熱、咳、吐血、消渇、盗汗に応用する。
◆関連処方;滋陰至宝湯、清心蓮子飲
芍薬
(しゃくやく)
芍薬(しゃくやく) 芍薬/『神農本草経』の中品に収載
[基源]ボタン科のシャクヤクの根を乾燥または蒸乾したもの
[産地]中国(内蒙古、セッコウ、河北、四川等の各省)、日本(奈良、北海道、長野、島根、静岡等の各県に栽培)
[薬理作用]芍薬の水エキスは家兎の胃運動及び摘出腸管の緊張上昇、振幅増大をもたらしエタノールエキス(主成分は配糖体)は家兎の生体腸管運動亢進、モルモットの摘出腸管運動抑制、マウスの摘出子宮運動を低濃度で亢進、高濃度で抑制、モルモットも気管支拡張等の作用を示す。主成分であるpaeoniflorinには鎮痛、鎮静、鎮痙、抗炎症、抗ストレス潰瘍、血圧降下、血管拡張、平滑筋弛緩作用等が報告されている。
[薬効]収斂、緩和、鎮痙、鎮痛薬。筋肉ことに直腹筋の痙攣を緩和し腹痛、腹満、身体手足の疼痛、下痢等に用いる。
車前子
(しゃぜんし)
車前子(しゃぜんし) 神農本草経の上品に収載
[起源]オオバコ科のオオバコの種子
[薬理作用]インターフェロン誘起作用
[用途]消炎、利尿、止瀉薬として、夏季の下痢、眼疾、膀胱炎、血尿などに応用し、また鎮咳、去痰薬としても用いられる。
◆関連処方;牛車腎気丸、五淋散、清心蓮子飲、竜胆瀉肝湯、等
十薬
(じゅうやく)
十薬(じゅうやく) 「名医別録」の下品に収載、一名「ギョセイ草」とある
[起源]ドクダミ科のドクダミの花期の地上部
[薬理作用]中枢抑制作用、利尿作用
[用途]解熱、消毒、消炎薬として肺ようの吐血、また化膿、脱肛、痔漏、虫毒などに外用する。日本では民間的に便秘薬、風邪、蓄膿症などに煎用し、また痔、腫物、腰痛などに生のまま湿布する。
生姜
(しょうきょう)
生姜(しょうきょう) [起源]ショウガ科ショウガの根茎
[薬理作用]「乾姜」に同じ
[用途]芳香性健胃、矯味、食欲増進薬として、新陳代謝機能を促進し、水毒を去る目的で、黄連湯と、咳そう、腸満、陽実証の発熱、鼻塞りなどに用いる。
※蒸乾した日本でいう「乾姜」は腹冷痛、腰痛、瀉下などに用いる。「生姜」は乾姜より健胃、鎮嘔の効が大きいとされる。
升麻
(しょうま)
升麻(しょうま) 「神農本草経」の上品、「名医別録」に収載
[起源]キンポウゲ科のサラシナショウマまたはその他同族植物の根茎
[薬理作用]鎮痛作用、肛門部潰瘍抑制作用、鎮静・鎮痙作用 抗炎症作用、解熱作用、肝障害改善作用
[用途]解熱、解毒、抗炎症薬として、身熱、頭痛、咽喉痛、感冒、麻疹、脱肛などに応用
◆関連処方;乙字湯、辛夷清肺湯、補中益気湯、立効散、等
辛夷
(しんい)
辛夷(しんい) 神農本草経の上品に収載
[起源]モクレン科のタムシバ、コブシ、またはその他近縁植物のつぼみ
[薬理作用]筋弛緩作用、抗アレルギー作用
[用途]鎮静、鎮痛薬として、頭痛、頭重感特に鼻炎、蓄膿症などに応用する。
◆関連処方;辛夷清肺湯、葛根湯加川きゅう辛夷
前胡
(ぜんこ)
前胡(ぜんこ) 「名医別録」の中品に収載
[起源]セリ科のPeucedanum praeruptorum DUNN。またはその他近縁植物の根
[薬理作用]抗炎症作用、抗浮腫作用
[用途]発熱、去痰鎮咳薬として、感冒の時の咳、胸脇張満、喘息、嘔逆などの症に応用する。
◆関連処方;参蘇飲
川骨
(せんこつ)
川骨(せんこつ *川骨は日本の市場名で中国の本草書にはこの名はない
[起源]スイレン科のコウホネまたはその他同属植物の根茎を縦割したもの
[薬理作用]鎮静作用、プロスタグランジン生合成阻害作用
[用途]利尿、利水の効があり、浮腫、打撲傷などに用いる。
また浄血薬として産前産後、月経不順、血の道症などに、また鎮静薬として婦人の神経興奮状態のときに応用する。その他体力増進剤として疲労回復に、発汗薬として風邪に、健胃薬として胃腸病等の家庭薬に配剤される。
◆関連処方;治打撲一方
蝉退
(せんたい)
蝉退(せんたい) 「名医別録」に収載
[起源]セミ科のスジアカクマゼミまたはその他セミ科のさなぎのぬけがら
[薬理作用]インターフェロン誘起作用
[用途]風邪などの発熱、悪寒に解熱薬として用いる他、ジンマシンなどの皮膚掻痒症に、止痒的効果がある。咽喉炎、結膜炎などの炎症に消炎効果があり、また破傷風、小児驚風に鎮痙薬として応用する。
◆関連処方;消風散
蒼朮
(そうじゅつ)
蒼朮(そうじゅつ) 蒼朮;神農本草経の上品に{朮}の名で収載
現在朮は蒼朮と白朮に区別されているがこの別を最初に述べたのは陶弘景で[朮には白、赤の二種あり・・・・]といい、{ズイ}、唐時代の薬方を多く収載した千金方、外台秘要方などには白朮の名が多く見られる。
[起源]中国産の蒼朮はキク科のホソバオケラ、シナオケラの根茎を乾燥したものである。
中国では蒼朮を茅朮(南蒼朮)と津朮(北蒼朮)に区別する。これは産地の地域的な区別であると共に形質的な区別でもある。
[産地]茅朮(南蒼朮)は江蘇省茅山に因なんだもので、津蒼朮(北蒼朮)は分布域の各地で生産される。本邦市場では湖北、江蘇から出荷される漢蒼朮(古立蒼朮または茅朮)が精油含量も高く喜ばれる。年間薬200トン中国、韓国、北朝鮮から輸入される。
[薬理作用]煎液は食塩水負荷ラットに対し排尿増加作用を示さないが、Na、K、Cl、の各イオンを排せつを促進する。また、エタノールエキスは正常ウサギの血糖を持続的に降下させ 、モルモット摘出回腸で抗ヒスタミン、抗バリウム作用を示す。酢酸エチルエキスにはラット十二指腸内投与でマウス胆汁分泌促進作用、ベンゼンエキスおよび、β-eudesmolとhine-solの混合物には経口投与でマウス鎮静、自発運動抑制、ヘキソバルビタール睡眠増強、最大電気刺激による痙攣などの作用が認められたが、ストリキニーネなどによる痙攣、酢酸stretching、ラット正常体温、ストレス胃潰瘍、胃液分泌、カラゲニン浮腫に対し何等影響なく、生理食塩水負荷マウスにおいて利尿作用は観察されなかった。なお、β-eudesmol、hinesolには肝障害抑制作用、atractylodinには利胆作用が報告されている。
[薬効]健胃消化薬、止瀉整腸薬、利尿薬、保健強壮薬、鎮痛薬とみなされる処方に配合される。
桑白皮
(そうはくひ)
桑白皮(そうはくひ) 神農本草経の中品に収載
[起源]クワ科のくわまたはその他同属植物の根皮
[薬理作用]鎮痛作用、抗炎症作用、インターフェロン誘起作用、血圧降下作用
[用途]消炎性利尿、解熱、鎮咳薬として気管支炎、喘咳などに用いる。
◆関連処方;五虎湯、清肺湯
蘇木
(そぼく)
蘇木(そぼく) 「新修本草」に収載
[起源]マメ科のCaesalpinia sappan L。の心材
[薬理作用]高脂血症改善作用
[用途]駆お血、抗炎症、通経、鎮痛薬として、産後お阻、閉経、腹痛、月経不調、打撲傷などに応用する。
◆関連処方;通導散
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た行
大黄
(だいおう)
大黄(だいおう) 大黄;神農本草経の下品に収載
[起源]タデ科のダイオウの根茎を乾燥したもの
[産地]
中国産錦紋大黄:西寧大黄;西海省
栓水大黄;甘粛省
馬蹄大黄;湖北省
[薬理作用]大黄は胆汁促進及び膵液の分泌をやや促進させ、弱い利尿作用をもつ。大黄の粉末は家兎摘出腸管の緊張を緩め振幅を減少させ、遊離のアントラキノンは排便量を著しく増加 しアントラキノン配糖体は腸管緊張を亢進する。この作用は消化液の影響を受けない。遊離のアントラキノンは主として大腸を刺激し蠕動運動を亢進し、排便反射機能を亢進させ瀉下効果をもたらす。大黄の煎剤にはグラム陰性菌(赤痢菌、チフス菌、パラチフス菌、大腸管桿菌)やグラム陰性菌(ブドウ球菌、陽血連鎖球菌等)に対して抗菌作用がある。
[薬効]大腸性瀉下、消炎性健胃薬として、漢方では実証性体質の結毒を取除き、通利を促し、胸満、宿食、便秘による腹痛、化膿性腫脹を治す要薬である。それ故、常習性便秘、黄疸、尿利異常、せんご、潮熱、胸腹痛、腫膿、等に応用される。これらの薬効成分はアントラキノン配糖体とタンニン性成分の複合作用によるものであろうが、用量と服用者の体質及び症状条件によってその著しい差異があるから、服用に際しては充分な注意が必要である。
大棗
(たいそう)
大棗(たいそう) 大棗;神農本草経の上品に収載
[起源]クロウメモドキ科のナツメまたはその品種の果実を乾燥したもの
[産地]
中国;山東、河南省に主産、品質良い。河北、四川、貴洲等の各省にも産する。
日本;大阪の河内、岐阜県古河などで栽培。産量は少ない。
[薬利作用]大棗にはcyclicAMP 100--500n mol/gが含まれており、アデニールシクラーゼ活性及びフォスフォジアスターゼ活性が認められる。
[薬効]緩和、強壮、利尿薬として、筋肉の急迫、牽引痛、知覚過敏を緩和し、咳、煩燥、身体の疼痛、腹痛等に応用する。
沢瀉
(たくしゃ)
沢瀉(たくしゃ) 沢瀉;『神農本草経』上品に収載
[基源]オモダカ科のサジオモダカの塊茎を乾燥したもの
[産地]中国;福建、江西、四川、雲南、貴州、台湾の各省
朝鮮、日本
[薬理作用]沢瀉の水製エキスを家兎の耳静脈に注入すると利尿効果が認められる。しかしマウスやラットに経口投与もしくは皮下注射しても利尿効果は現れない。一方沢瀉の粉末5%を 含有する脂肝性飼料でラットを飼育すると、肝脂肪の蓄積が抑制される。
[薬効]利尿、止渇薬として、小便不利または、頻数、めまい、口渇、胃内停水などの症状に用いる。
茶葉
(ちゃよう)
茶葉(ちゃよう) [起源]ツバキ科のThea sinensis L。その他同属植物の葉
[薬理作用]中枢興奮作用、脂肪分解阻害作用、突然変異阻害作用
◆関連処方;川きゅう茶調散
丁子・丁字
(ちょうじ)
丁子・丁字(ちょうじ) 開宝本草(宋代)に収載
[起源]フトモモ科のSyzygium aromaticum MERR。et PERRYの花蕾
[薬理作用]鎮静作用、子宮収縮作用、抗菌・抗ウイルス作用
[用途]芳香性健胃薬として胃腸機能の低下したもの、嘔吐、吐瀉、腹痛などの症に応用する。
◆関連処方;治打撲一方、女神散
釣藤鈎
(ちょうとうこう)
釣藤鈎(ちょうとうこう) [起源]アカネ科のカギカヅラの鈎棘
[薬理作用]血圧降下作用
[用途]
◆関連処方;釣藤散、七物降下湯、抑肝散、抑肝散加陳皮半夏
猪苓
(ちょれい)
  神農本草経の中品に収載
[起源]サルノコシカケ科のチョレイマイタケの菌核を乾燥したもの
[薬理作用]ラットや犬を使った実験では、猪苓アルコール抽出エキス、熱水抽出エキスに利尿作用が確認されている。またアルコールエキスには黄色ブドウ球菌、大腸菌に対し制菌作用 が、さらに猪苓から得られた水溶性グルカンは担癌マウスに対し、強い抗腫瘍作用を示した。
[用途]解熱、止渇、利尿薬として、小便不利、口渇、腎臓疾患等に応用する
陳皮
(ちんぴ)
陳皮(ちんぴ) 神農本草経の上品に収載
[起源]ミカン科のウンシュウミカンまたはその他近縁植物の成熟した果皮
[薬理作用]中枢抑制作用、抗痙攣作用、抗炎症・抗アレルギー作用
[用途]芳香性健胃、駆風去痰、鎮咳剤として食欲不振、嘔吐、瀉下、疼痛、咳などに応用する
◆関連処方;補中益気湯、六君子湯、五積散、香蘇散、茯苓飲、胃苓湯 等
天南星
(てんなんせい)
天南星(てんなんせい) 神農本草経の下品に収載
[起源]サトイモ科のマムシグサ、マイズルテンナンショウまたはその他同属植物のコルク層を除いた塊茎
[薬理作用]未詳
[用途]鎮咳去痰除湿薬として、中風、半身不随、口きん強直、去痰なふぉに応用する。また、民間では粉末として瘡傷に外用して鎮痛、消腫の効があるという。
◆関連処方;二朮湯
天麻
(てんま)
天麻(てんま)

神農本草経の上品に収載
[起源]ラン科のオニノヤガラの塊茎
[薬理作用]インターフェロン誘起
[用途]鎮静、鎮痙薬として頭痛、めまい、ヒステリー症、てんかん、半身不随、手足の痙攣、疼痛、リウマチなどの膝腰の痛みなどに応用する。
◆関連処方;半夏白朮天麻湯

天門冬
(てんもんどう)
天門冬(てんもんどう) 神農本草経の上品に収載
[起源]ユリ科のクサスギカヅラのコルク化した外層の大部分を除いた根
[薬理作用]インターフェロン誘起作用
[用途]鎮咳、利尿、緩和、滋養、強壮薬として、虚証の咳、かっ血、から咳などに用い、また大便燥結などにも応用する。
当帰
(とうき)
当帰(とうき) 当帰/『神農本草経』の中品に収載
[基源]
中国産;セリ科のカラトウキの根をひげ根を去ってそのまま又は湯通しして乾燥したもの
日本産;セリ科のトウキ(大和、大深)及びホッカイトウキの根をそのまま又は湯通しして乾燥したもの。品質は大和、大深当帰が良いとされる。
[産地]
大和当帰:奈良県 北海当帰:北海道、奈良、長野県 
中国産当帰:四川、甘粛、雲南省
[薬理作用]当帰のアルコールエキスは低濃度で家兎頸動脈血流を亢進、高濃度では逆に抑制、その水エキスは家兎に対して静注、経口のどちらでも眼圧、血圧を下げる。漢方において当帰を緑内障治療薬とする意味を実験的に証明した。その作用点は心臓あるいは血管側の末梢にあるものと推察される。
当帰が婦人の要薬という観点から、子宮およびその他の平滑筋に対する実験も行われている。当帰の水浸出液を家兎に静注すると、その子宮、小腸、膀胱、動脈等の平滑筋興奮作用がある。
独活
(どっかつ)
独活(どっかつ) 神農本草経の上品に収載
[起源]ウコギ科のウドの通例、根茎
[薬理作用]未詳
[用途]発汗、駆風、鎮痛薬として風邪を去り、浮腫を散じ、関節および金瘡の痛みを除く効がある。
◆関連処方;独活葛根湯、十味敗毒湯
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な行
人参
(にんじん)
人参(にんじん) 人参;神農本草経の上品に収載
[起源]人参はその調整法により白参、紅参に大別できる。
ウコギ科のオタネニンジンまたはこれを軽く湯通しし、乾燥したもの(白参)。
細根を付けたまま蒸し上げ乾燥したもの(日本産紅参)
細根を除いて乾燥したもの(北鮮、韓国産紅参)
[産地]日本の長野、福島、島根の各県、韓国、北朝鮮、中国、ロシア
[薬理作用]人参の含水エタノールエキスは副腎皮質ホルモンの一つであるグルココーチゾンの分泌を促進させる作用がある。種々のストレスに対し副腎皮質機能がの強化に有効である。 また大脳皮質を刺激してコリン作動性を増強し、血圧降下、呼吸促進、実験的過血糖の抑制、インスリン作用の増強、赤血球・ヘモグロビン増加消化管運動亢進等の作用が報告されている。
[薬効]強心、強壮、健胃補精、鎮製薬
忍冬
(にんどう)
忍冬(にんどう) 「名医別録」の上品に収載
[起源]スイカズラ科のスイカズラの葉および茎
[薬理作用]脂質代謝改善作用
[用途]解熱、解毒、利尿、消炎薬として腫物、痔、淋疾、小便不利、きのこ中毒などに民間的に用いる。腫物や痔には濃い煎液を外用しても良い。その他、筋骨疼痛にも用いる。
◆関連処方;治頭瘡一方
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は行
貝母
(ばいも)
貝母(ばいも 神農本草経の中品に収載
[起源]ユリ科のアミガサユリの鱗茎
[薬理作用]血圧降下作用
[用途]鎮咳、去痰、排膿薬として煩熱、めまい、咳、口渇などに応用する。
◆関連処方;滋陰至宝湯、清肺湯
麦芽
(ばくが)
麦芽(ばくが) 「薬性論」に収載されている
[起源]イネ科のオオムギの種子
[薬理作用]未詳
[用途]消化、健胃薬として、消化不良、食欲減退、胸腹脹満などの症に応用する。
◆関連処方;半夏白朮天麻湯
麦門冬湯
(ばくもんどうとう)
- ◆麦門冬湯/半夏、大棗、人参、甘草、麦門冬、硬米
[出典]傷寒論・金匱要略
[目標]大逆上気、咽頭不利(のぼせて顔が赤みがかり、急迫性の咳が出て咽喉が乾燥し、声が枯れたり痰が切にくくなったりする)が目標とされる。
[効果・効能]痰の切れにくい咳、気管支炎、気管支喘息
巴豆
(はず)
巴豆(はず) 神農本草経の下品に収載
[起源]トウダイグサ科のハズの種子
[薬理作用]峻下作用
[用途]峻下薬、吐薬として腹張満が激烈で心痛あるとき、また頑固な便秘があるときに用いる。生理作用が強烈である為、使用上細心の注意が必要である。
◆関連処方;紫円
薄荷
(はっか)
薄荷(はっか) 「新修本草」に初めて収載
[起源]シソ科のハッカまたは種間雑種の地上部
[薬理作用]中枢抑制作用、鎮痙・運動抑制作用、末梢血管拡張作用
[用途]芳香性矯味、駆風薬として消化不良、心腹張満、頭痛、めまい、などに応用する。多くはハッカ油、ハッカ水の原料とする。
◆関連処方;加味逍遥散、荊芥連翹湯、柴胡清肝湯、清上防風湯、防風通聖散 など
浜防風
(はまぼうふう)
浜防風(はまぼうふう) 浜防風の名は中国本草書には無い。
古くから和産防風の一種で、中国産防風の代用品であったが日本薬局方(第9改正)か ら正品として収載される。
[起源]セリ科のハマボウフウの根および根茎
[薬理作用]未詳
[用途]発汗、解熱、鎮痛薬として感冒などに用いる。
半夏
(はんげ)
半夏(はんげ)

[起源]サトイモ科のカラスビシャクの根茎の外皮を除去し乾燥したもの
[産地]
中国(四川、湖北、河南、江蘇、セッコウ省等)、韓国、北鮮
[薬理作用]半夏の煎液はapomorphine及び硫酸銅によって起される嘔吐を抑制する。alkaloid様物質は中枢神経及び運動神経末梢抑制作用があり、また唾液分泌促進作用がある。
[薬効]鎮嘔、鎮吐、鎮静、去痰剤として、胃内停水があり、その上逆による悪心、嘔吐、咳そ、心悸、目眩、頭痛、急性胃カタル、咽喉腫痛、不眠症等と用いる。一般に生姜と共に用いる。

百合
(びゃくごう)
百合(びゃくごう) 神農本草経の中品に収載
[起源]ユリ科のLilium brownii F。E。の鱗茎の鱗片を乾燥させたもの> 百合
[薬理作用]未詳
[用途]消炎、鎮咳、利尿、鎮静薬として応用
白し
(びゃくし)
白し(びゃくし) 神農本草経の中品に収載
[起源]セリ科のヨロイグサまたはその変種の根
[薬理作用]中枢興奮作用、インターフェロン誘起作用
◆関連処方;荊芥連翹湯、五積散、清上防風湯。疎経活血湯 など
びわ葉
(びわよう)
びわ葉(びわよう) 「名医別録」の中品に収載
[起源]バラ科のビワの葉
[薬理作用]抗炎症作用
[用途]鎮咳、去痰、利尿、健胃、鎮咳薬として久しい咳、暑気あたり、浮腫などに用いる。また、民間的に皮膚円やあせもに葉を煎じた汁で湿布する。浴用剤としても用いられる。
◆関連処方;辛夷清肺湯
檳榔子
(びんろうじ)
檳榔子(びんろうじ) 「名医別録」の中品に収載
[起源]ケシ科のビンロウジの種子
[薬理作用]中枢・副交感神経興奮作用
[用途]解熱、鎮咳、涼血、明目薬として、感冒、咳、頭痛、脚気、水腫、腹痛、下痢、などに応用する。
◆関連処方;女神散
茯苓
(ぶくりょう)
茯苓(ぶくりょう) 神農本草経の上品に収載
その薬能は[胸脇逆満、憂圭、驚邪、恐悸、心下結痛、悪寒、煩満、がい逆、上焦、舌乾を主どる。云々]と記載される。現在でも漢方薬の要薬である。
[起源]サルノコシカケ科のマツホドの菌核をそのまま乾燥したもの。この菌はマツ属植物の根に寄生し、伐採後3〜4年を経た樹の根の周辺に不定形塊状の菌核を形成する。
[産地]日本(鹿児島、宮崎、北海道、などであるが生産量は少ない。)中国(湖北、雲南、広西)なら年間約350トン輸入している。近年本邦市場では価格の安い中国産の栽培品が大半を占める。きた朝鮮からも少量輸入している。
[薬理]水製エキスは健康人、ウサギ、ラット、マウスなどに経口投与してもほとんど利尿作用を示さないが生理食塩負荷マウスに経口投与すると軽度の利尿作用が認められる。又Shay ラット経口投与で軽度の胃潰瘍発生予防およびマウス経口投与で拘束水浸ストレス胃潰瘍予防効果があり、マウス経口投与で塩化ピクリルによる接触性皮膚炎を抑制し、さらに水製エキス又はエタノールエキスはウサギ経口投与で一過性の血糖上昇後降下作用を示す、と報告されている。
[薬効]利尿薬、尿路疾患薬、精神神経用薬、鎮痛薬、健胃消化薬、止瀉整腸薬、鎮吐薬、保健強壮薬とみなされる処方及びその他の処方に高頻度で配合されている。
附子
(ぶし)
附子(ぶし) 神農本草経の下品の下品に収載
[起源]キンポウゲ科のハナトリカブト、その他同属植物の塊根
[薬理作用]鎮痛作用、強心作用、血管拡張作用、肝臓での蛋白質生合成促進作用、抗炎症作用抗ストレス作用
[用途]新陳代謝機能の沈衰した状態を復興させる薬物で、利尿、強心作用をもつ。代謝機能失調の回復、身体四肢関節の痳痺、疼痛などの回復、虚弱体質の腹痛、下痢、失精など内臓諸器管の弛緩によって起る症状の復活などに多く用いられる。
芒硝
(ぼうしょう)
芒硝(ぼうしょう) 神農本草経の上品に収載
[起源]てんねんの含水硫酸ナトリウム
[薬理作用]緩下作用
血液凝固抑制作用
[用途]緩下、消化、利尿薬として、裏の陽実証であって腹部に堅塊のあるもの、宿食、腹満、心腹部に抵抗のあるものに用いる。大黄と共に配合されることが多い。
◆関連処方;大黄牡丹皮湯、桃核承気湯、調胃承気湯、大承気湯、通導散、防風通聖散
ボクソク
(ぼくそく)
ボクソク(ぼくそく) 神農本草経の上品に収載
[起源]てんねんの含水硫酸ナトリウム
[薬理作用]緩下作用、血液凝固抑制作用
[用途]緩下、消化、利尿薬として、裏の陽実証であって腹部に堅塊のあるもの、宿食、腹満、心腹部に抵抗のあるものに用いる。大黄と共に配合されることが多い。
◆関連処方;大黄牡丹皮湯、桃核承気湯、調胃承気湯、大承気湯、通導散、防風通聖散
牡丹皮
(ぼたんび)
牡丹皮(ぼたんび) 牡丹皮;『神農本草経』の中品に収載
[基源]ボタン科のボタンの根皮を乾燥したもの
日本の奈良県産のものは皮部が厚く上品である。
[産地]
中国(山東、安ピ、江蘇、四川、等の各省)
日本(奈良、長野)
韓国
[薬理作用]paeonoは試験管内で大腸菌、ブドウ球菌、連鎖球菌、枯草菌などの増殖を1500〜2000倍の濃度で抑制する。牡丹皮の煎剤、paeonol及びpaeonolを除いた水煎剤をイヌに投与し たところ凡血圧降下作用が認められた。牡丹皮のエタノールエキスには抗アレルギー作用が認められ、paeonolには虫垂炎起炎
の化膿菌に対する抗菌作用、抗炎症作用、中枢抑制作用等が報告されている。
[薬効]鎮静、鎮痛、駆お血薬として、頭痛、腹痛、婦人科疾患、月経不順、月経困難など、停滞する血行障害のあるものに応用する。
牡蛎
(ぼれい)
牡蛎(ぼれい) 神農本草経の上品に収載
[起源]貝類のイボタガキ科のマガキなどの左殻
[薬利作用]未詳
[用途]制酸、止渇、止汗、鎮静薬として胃酸過多症、盗汗、夢精、精神不安症などに応用する。
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ま行
麻黄
(まおう)
麻黄(まおう) 麻黄;神農本草経の中品に収載
[起源]マオウ科のEphedra sinica STAPF、等の地上茎を乾燥したもの。
[産地]E。sinicaは中国山東省に産する。E。equisetinaは内蒙古、E。distachyaは東北諸省〜内蒙古に産し産量最大である。
[薬理作用]マオウの水製エキスまたはエタノールエキスは感作モルモット肺切片に抗原を作用させて遊離するケミカルメヂエター量を抑制する。E。equisetinaはアドレナリン類似の交 感神経興奮作用を有し、散瞳作用、血圧上昇、発汗作用、等が認められる。ephedrineが喘息に著効を示すのは、気管支筋を弛緩する作用があるからで、アドレナリンはその作用が一過性で急激であるが、ephedrineはそれに反し作用が持続的で緩和である。自汗も経口投与でも分解されず有効である。pseudoephedrineには腎臓血管を拡張し、利尿作用がある。麻黄根の薬理について、その抽出物を動物に注射すると、hedrineの 作用とは逆の、血圧降下、呼吸数増加、末梢血管拡張等の作用があると報告がある。
[薬効]発汗、鎮咳、去痰薬として、皮膚の排せつ機能障害による呼吸困難、喘咳、悪寒、身体疼痛、骨節痛、などに応用する。またかつて塩酸エフェドリン製造原料とされたがほとんどが合成品である。
麻子仁
(ましにん)
神農本草経の上品に収載
[起源]クワ科のアサの果実
[薬理作用]血糖降下作用
[用途]緩下薬として、老人、子供、妊産婦など体力の消耗した人、或いは病後の大便秘結して下してはならない人に用いる。
◆関連処方;炙甘草湯、潤腸湯、麻子仁丸
木通
(もくつう)
木通(もくつう) 神農本草経の中品に収載
[起源]アケビ科のアケビ、またはその他同族植物のつる性の茎を通例、横切したもの
[薬理作用]利尿作用、抗炎症作用、抗消化性潰瘍作用、抗コレステロール血症作用
[用途]消炎性利尿、鎮痛薬として、湿熱を除き、小便を通じ、関節を潤す効がある。小便不利、関節リウマチ、神経痛、月経不通などの症状に応用する。
◆関連処方;当帰四逆加呉茱萸生姜湯
木香
(もっこう)
木香(もっこう) 神農本草経の上品に収載
[起源]キク科のSaussurea lappa CLARKEの根
[薬理作用]中枢抑制作用、抗炎症作用、抗消化性潰瘍作用、 抗コレステロール血症作用
[用途]健胃薬として嘔吐、下痢、腹痛などの胃腸病に応用する。
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や行
熊胆
(ゆうたん)
神農本草経の上品に収載
[起源]クマ科のUrsus arctos L。または他近縁動物の胆汁を乾燥したもの
[薬理作用]利胆作用、胆石溶解作用、鎮痙作用
[用途]苦味健胃、鎮痛、鎮痙、利胆、消炎、解熱薬として胃痛、下痢、黄疸、小児の かん疾、腸内寄生虫症などに応用される。また、外用薬として結膜炎などの眼疾、痔疾 、腫痛に用いられる。
ら行
竜眼肉
(りゅうがんにく)
竜眼肉(りゅうがんにく) ★竜眼肉[りゅうがんにく]
神農本草経の上品に収載
[起源]ムクロジ科のリュウガンの仮種皮
[薬理作用]未詳
[用途]鎮静、滋養強壮薬として驚悸、健忘、失眠などの症に応用する。
◆関連処方;加味帰脾湯、帰脾湯
竜胆
(りゅうたん)
竜胆(りゅうたん) 神農本草経の上品に収載
[起源]リンドウ科のトウリンドウまたはその他同属植物の根および根茎
[薬理作用]抗アレルギー作用
[用途]苦味健胃薬として用いられる。消化器の充血、炎症、リウマチなどに抗炎症的 に応用される。
◆関連処方;疎経活血湯、竜胆瀉肝湯、立効散
良姜
(りょうきょう)
良姜(りょうきょう) 「名医別録」の中品に収載
[起源]ショウガ科のAlpinia officinarum HANCEの根茎
[薬理作用]プロスタグランジン生合成阻害作用
[用途]芳香性健胃、鎮痛、鎮吐薬として寒冷による胃痛、消化不良、嘔吐、腹痛下痢 、などに応用する。
◆関連処方;安中散
連翹(れんぎょう) 連翹(れんぎょう) 神農本草経の下品に収載
[起源]モクセイ科のレンギョウの果実
[薬理作用]抗菌作用、抗アレルギー作用
[用途]消炎、利尿、排膿、解毒薬として腫瘍の炎症、皮膚病などのに応用する。
◆関連処方;荊芥連翹湯、柴胡清肝湯、清上防風湯、治頭そう一方
★防風通聖散
蓮肉
(れんにく)
蓮肉(れんにく) 神農本草経の上品に収載
[起源]スイレン科のハスの種子
[薬理作用]平滑筋弛緩作用
[用途]鎮静、滋養強壮薬として下痢、遺精、失眠などの症に応用する。
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